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全サービス業共通 哲学編

PHILOSOPHY 

 サービス業共通哲学編|序章

 
 
Service is Life.
 
 
 

サービス業に、なぜ哲学が大事なのか?
 
あなたは、考えたことがありますか?
 
 
この世を見渡したとき、考えの浅い一流は、どのジャンルにもいません。
サービス業だけでなく、スポーツ、音楽、芸術の世界でも同様です。
 
裏を返せば、思考に深遠さが無い人は、一流にはなれないということです。
 
一流と言われる人は、業種問わず皆、己の考えに誇りを持ち、己の人生観や信念に従順であります。
 
しかし、最初から皆が高い誇りと、揺るぎない人生観や信念を有して、この世に生まれてきたわけではありません。
 
では、なぜ一流になれたのか。それを、理解頂くのが、この哲学編になります。
 
 
 
例を出しましょう。
 
ホテルマンが、二人います。
 
一人は、お客さまから「ちょっと、すいません。」と呼び止められる人がいます。
 
もう一人は、初日の初対面から「○○さん、宜しいですか。」名字で呼び止められる人がいます。
 
 
この二人、同じホテルに同日入社し、一緒に教育を受けて、ホテルマンとして勤務しています。
 
ホテルには、一生「ちょっと、すいません。」と呼ばれる人がいます。
一生、「ちょっと」あるいは「宜しいですか。」と、声を掛けられ、お客さまから名字を呼ばれることもなく、ホテルマン人生を終える人がいるのです。
 
ところが、初日からお客さまに、名字を覚えて頂ける人もいるのです。
 
なぜ、この違いが生まれるのか分かりますか?
 
 

サービス業は、良くも悪くも、売り手の生き方が、すべて出る世界。

  
だからこそ、Service is Life.の意味を深く理解していないと、勤続年数が増えるだけでは、一人前にすらなれません。
 
これは、人生も同じではないですか。
60代、70代で吉田松陰を尊敬する人がいますが、吉田松陰は三十歳目前で亡くなった、今で言えば若者です。その若者を、老齢の人が尊敬の対象にしています。
 
人生も過ごした長さで成熟度が決まるわけではありません。
これを、多くの方が実感しているように、サービス業に長く勤めれば、それだけで一人前になれるわけではありません。
 
この厳しい現実を理解し、サービス業で一流になっている人達が共通して有する意識を真似ることで、サービス業の冥利を得るのが哲学編の意義になります。
 
 
Service is Life.をあえて和訳にしないのは、Lifeの意味が重要だからです。
 
 
サービス行為には、三つの階層があります。
 

最初の階層。これは、人体という「物体」をもてなすレベル。

 

第二の階層。これは、心をもてなすレベル。

 

最後の階層。これは、魂をもてなすレベル。

 
最初の階層の人は、クレームにならなくても、名字を覚えて頂くことは難しい。いわゆる店員さんと認識されるレベルです。
 
第二の階層 の人は、はじめてお客さまから感謝されるレベルになります。印象が強ければ、名字も覚えて頂ける人です。ここまでのレベルは一般的にも知られています。
 
第三の階層である、最後の階層を実感できている人は、不条理なことを言うお客さまをクレーマーだとは、けっして言わず、救って上げたい人と考える。これは理屈ぬきに、一流と呼ばれる人にしか、実感できない感覚です。
 
人間には様々な価値観の人がいます。一般的には非常識でも、その人には常識ということもあるのです。
 
また、その日たまたま機嫌が悪く、無意識に八つ当たりするという場合もあります。
 
程度の差はあっても、不条理なことをおっしゃる人がいることは、サービス業に従事すれば、誰でも体験します。
 
 

不条理なことをおっしゃる人は、招かざる客ではなく、救済の対象。

 
不条理なことを、たとえ店員に対してでも、罪のない人に行えば不徳を積むことになる。
 
第三の階層を実感できるようになると、自分の大事なお客さまに不徳を積ませるわけにはいかないと、腹が定まるのです。
 
不徳を積んで生きていて、まともな人生を歩んでいる人を見たことがありません。だからこそ、あなたのようにまともな人は、自分に出会ったからには、この人を救って差し上げたいと思えば良いのです。
 
本当の意味の毅然とした態度とは、このような心定めができることなのです。これが「接客の構え」というものです。
 
第二の階層で止まっている人には、言葉では分からない感覚です。
この第三の階層レベルまで到達して、私は一人前のサービス業従事者だと評価しています。
 
「接客の構え」に関しては、恐らく聞くことが少ないと思いますので、改めて講義でお話します。 
 
同じサービスでも心根の状態で接遇レベルが、比較にならない程の違いがあるのです。 
これらを知らずに、ホテルマンになったり、小売業や外食業に入社している人が多い。それが、現代です。
 
 
お辞儀の角度や、話術等の真似は簡単です。
しかし、心根を真似ることは容易ではない。この点に重点をおかずに、形から入るから、失敗しているのです。
 
 
 


 
サービス業の哲学は、学術的な分野の哲学とは異なります。
ここで言う哲学は、幸福感、価値観、倫理観、信念、信条、誇り等、それらが相俟って出来上がる人生観であります。
 
仮に、因果の法則、人生にも慣性の法則のようなものがあるとしても、生身の人間は、自分の人生は、絶えず不確実なものの連続だと感じるようにできています。
 
不確実なものの連続を生きる中だからこそ、人生観が、道なき道を進むための羅針盤の働きをします。
 
 
人は、先が見えずとも、心の状態が良いときは迷いも不安もありません。
したがって、この羅針盤(人生観)の必要性も感じにくい。
 
しかし、この世では、窮地に追い込まれたとき、困窮したとき、その人の本性が浮き彫りになります。
 
追い込まれた時、本能のまま自己保存を優先し、利己的になる人。
追い込まれても尚、利他的に思考できる人。これれを分つのは、平素の生き方から生まれている人生哲学(人生観)であります。(※1 例外もある。)
 
七転八倒の時の通り方一つで、人間も成熟度が深まります。 
 
商売もまったく同じで、窮地に追い込まれたとき、困窮したときに、その会社、その店の本性がでます。
 
商売の多くの栄枯盛衰をみると、順調なときは、実は良い進化をしていません。
 
商売は、悪い時の通り方で良い進化を致します。
 
 
◆ 例えば、売れないときにどう考えるか。
 
セールスマンの世界でも、連続して売上がない。数回程度なら切り替えようとする意識も自発できます。しかし、連続100回断られる。塩をまかれるような屈辱を受ける。そのようなときに、上司、同僚や、家族から罵声が生じる。この瞬間、私が悪魔の囁きと呼ぶ現象が誰にでも起こります。悪魔の囁きに委ねると、聞いてくれそうな女性や老人だけをセールスターゲットにするようになる。これが、不正行為営業の源なのです。
 
 
 
◆ 例えば、お客さまがいない店でどう過ごすか。
 
閉店に向かう店は、お客さまがいないとき、必ず楽をしようと考える店員が多い。無意識に暇を喜びます。
繁盛する店は、お客さまが居ないときにこそ、来店されることを前提に店を整えます。
 
これら生き方、考え方の違いが、次を決めています。
 
 
 
 
 
商売上で、実際生じる現象を知っているからこそ、「自分の立ち位置を決める指針、生き方を決める価値観、物事の判断基準となる信条、これらサービス業における商売哲学が重要になる」と言えるのです。
 
 
 

 ※1 先祖代々の生き方のパターンが、現世で生きる人間の生き方を抑制していると感じる現象を実際観ています。したがって、後天的な性質だけとは言えません。

 


 
 
 
 

己の為だけに生きる者は疲弊するが、
誰がために生きる者は疲れを知らず。
これが、人の世の現実であります。

 
 


サービスの真の姿がみえたときに、人は生まれてきた喜びを知る。

 
 
そして、「この世で一番幸せな職業へようこそ」と言えるようになります。
 
 
さぁ、商人道義塾で本物を学びましょう。
 
 
 

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