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実践マーケティング

MARKETING SENSE

 マーケティングセンスの鍛え方

  
 
 
マーケティングセンスで最も重要な感覚は、他人に興味を持ち。世のため人のためになることを第一に考え、自社自店の利益は第二に考えることです。これは、きれい事を言っているのではなく、国内外問わず、成功者共通の意識なのです。
 
特に、マーケティング学第一人者の村田昭治先生は、第一線の研究者ですから、国内外の実例を一般人より豊富に知っています。
もし、他人に興味が無く、世のため人のために成ることは嫌い。自社自店の利益から優先して考える人が、成功しているのであれば、そのように話すでしょう。
 
しかし、現実にはいない。これが、真実です。
 
私も幼少の時から様々な人間を観察してきてもおりません。
成人して、起業家、経営者を見聞きしてきてもおられない。その結論で話をしています。
 
成功者の共通意識を知ったところで成功するとは限りません。
いかにしてマーケティングセンスを鍛えるかということが、実践マーケティングは要になります。
 
そこで、本講義では、マーケティングセンスとは何が源になるか。それが分かった上で、前の講義「マーケティングセンスとは何か?」で、お話した調査に必要な感覚を習得するためのヒントをお話します。
 
ヒントという理由は、答えが分かったところで、実戦実技の世界では体得はできません。
マーケティングセンスも同じです。
 
はじめての人でも体得できるようにヒントを出します。
ヒントを意識しながら、あなたの周りの実際にある状況から感じとってください。
 
あなたの感覚で感じとることができれば、それが体得に近づきます。勿論、間違った体得をしてしまうリスクはあります。しかし、間違うことも訓練なのです。
 
閉店倒産することで負債を抱え、路頭に迷うことがなければ、間違いは失敗ではありません。
 
 
野球選手も何度も空振りして、バットがあたるようになります。
サーフィン、スケート、スキー、オートバイも、バランス感覚が必要なものは、最初から簡単なものはありません。何度も転んで上手になります。
実戦実技の世界とは、そういう物です。間違いや取り返しのつく失敗が大事な経験になります。
 
 
商人道義塾で扱うマーケティング調査の手法は、前講義で物体観察だけでは駄目とお話しました。物体観察を進化させて、対象を可能な限り細かく観察する肉眼観察を意識することから始めます。そして、さらに調査対象となる人達の心理観察を加えたものにします。そうしなければ、実践で役に立たないことを理解して頂くことです。これが、失敗しないための方法です。
 
最終的には、心理観察の経験を積み得られる心眼観察という感覚を、あなたが掴めるようになることが目標です。
 
 
 

 心理観察とは何か。

 
 
前の講義「マーケティングセンスとは何か?」でお話した事例を基にヒントを出します。
 
先ずは、おさらいとしてロードサイドでの調査方法から話しましょう。
 
ロードサイドに出店する際に、事前に交通量調査をしたとします。
自動車の車種だけ調査しても、全く意味が無いことは、前の講義で既にお話しました。
 
さらに実践的な補足を致しましょう
 
出店を考える店が、外食業か小売業かで調査方法に違いがあります。
ここでは分かりやすくするため、外食業を例にします。
 
出店したい店の営業時間11時~23時だとした場合、朝9時から夜18時までの間、交通量調査を行っても、全く意味が無いことは分かるでしょうか。
 
出店する店が、どの時間帯に売上を上げたいか、事前に希望があるはずです。
また、何曜日を休みにするか決まっていれば、売上を上げたいと思う時間以外と、休む曜日の調査はしなくても大丈夫だと思いませんか。
 
限られた時間で調査する人の方が多いでしょう。
そのため、外食であれば、11時~15時、17時~20時を重点的に調査すれば良いのです。
 
なぜなら、その時間帯に通る車や人が、ターゲットだからです。特に、平日と休日を分けて調査することも、サービス業は大事になります。
立地によっては、曜日は非常に重要な条件になります。
 
ある土地では、土日の方が人の流れが多い。しかし、東京駅近くのビジネス街では平日の方が、人が多いということがあります。
 
勿論、可能な限り調査時間を増やしたいと思うことは悪いことではありません。気づかなかったことが、見えてくるということもあるからです。
 
 
余談になりますが、主婦層(平日昼間に時間がとれる人)向けの教室を行う場合は、子供や高齢者の送迎時間、学校行事等々、家族のいる主婦のライフスタイルを無視して、レッスン時間を設定しても、誰も来ない。いや誰も来られないということが生じます。
 
 
そして、前の講義では、車種だけでなく、ドライバーの視線、ブレーキの踏む場所が大事と話しました。
本講義は、さらに実践的な講義にしたいため、調査する視点を追加します。
 
自動車はナンバープレートから、どこの地域から往来している車かも調査が必要です。
 
実は、これも盲点で意識しない調査もあるようです。
例えば商業車では、出社時間、納品時間、帰宅時間、必ずこれらの「事情」があって車は移動しています。
 
自家用車でも、その土地のナンバーか、他県からかを把握することは、移動時間をある程度計算に入れるためなのです。
そうすることで、この場で食事できるか、できないかが、ある程度推測できます。これも、出店時に大事な目安になります。
 
また、大型車両が多い場合は、駐車場の用意が難しくなるだけではありません。大型車両に囲まれている普通車は、安全運転が優先となり、ロードサイドに目がいきにくくなります。
これも、調査時の盲点になっています。
なぜ盲点になるのか。現実的に、予算がないから看板を大きくできないということは、しばしばあります。ところが、運転者心理を無視していることで、誰の目にも入らないということが、実際に生じます。
 
ただし昭和の時代と違って、最新のナビゲーションシステムには外食店マークが表示されることがあるため、全く気づかれないということは無くなりつつあります。しかし、油断は禁物です。
 
そのため、ロードサイドだけから観察して調査終了ではなく、可能な限り自ら運転して出店場所に入りやすいかどうか、必ず試すこともマーケティング調査では必要なのです。
 
そして、時間が許せば、可能な限り周辺地域を観て回ることが大事です。工場街なのか。一戸建てが多いのか。マンションが多いのかで、来店方法に違いがあるからです。
 
したがって、新規出店場所の場合は、自前で調査しないと失敗するリスクが高まると感じる。これが大事な感覚です。
 
マーケティング調査会社に、依頼することを否定はしませんが、自社自店の状況は、担当者が最も分かっていることであります。
失敗をしたくないと思うのであれば、マーケティング調査は自ら行うべきと話しています。
 
もし調査会社に依頼する場合は、調査会社の調査員が、あなたの商売を熟知していないといけないということです。
もし知らなければ、調査員がいかにすれば、調査しやすくなるかを事前に決め、具体的な要望を添えて、調査会社に依頼することが必要です。そうしなければ、「物体観察」調査報告書だけもらうことになります。
 
 
 
 
それでは、ここから本講義の本題に入ります。
 
マーケティング調査の中で、最も難しいのは、ターゲットの人間の本心です。
しかし、本心を最初から知ることは、簡単ではありません。
不可能だと思う人の方が多いかも知れません。
しかし、本心に近づく努力が、心理観察なのです。
 
 
心理観察の必要性は、既に分かっていると思います。
 
問題は、心理観察の必要性が分かっても、どうやって行うのか。また、やり方を知ったからと言って上手くできるかという問題が生じます。
 
結論から言えば、心理観察は経験が必要です。
また、やり方を知ったからと言って上手くできるということではありません。
 
 
この心理観察や心眼観察のノウハウを分ける時に、何より私が最も神経を遣うことがあります。
 
例えば、洋服の色で心理は違います。この色を好む人は、このようなタイプです。あるいは、化粧の仕方でチームビルディングに適性があるかないかが分かります。このような化粧の方は、自己顕示が強い人ですと、断定的に言ってしまうと、非常に危険なことがあります。
 
それは、人間はデジタル機器のように、0と1だけとう具合には成りません。
 
大勢に生じている現象に、全く当てはまらない、例外の人がいるのです。
 
その例外の人を見分ける力を、同時に養わないと、予期せぬ差別が生まれる。
これが私が最も懸念することなのです。
 
 
例えば、手相や人相学等、東洋学系は、例外を見抜く能力がない人は、学ばない方が良い。様々な書籍を見て感じることです。
 
詳しくは時間の関係で割愛しますが、目に見えない能力の伝承を行う師匠と呼ばれる人達は、わざと弟子に嘘を教える傾向があるのです。
 
なぜなら、正しい修行をしていれば、簡単に嘘に気づく。
そして、師匠に尋ねてくるだろうと分かっているからです。
 
師匠に、正しい尋ねの有る人間だけに奥義を授けるというのが、東洋学系の特徴だと感得しています。
そのため、唯物的な西洋人には受け入れにくいのです。
 
厄介なことにこれが原因で、現代人のように書籍にある言葉尻だけを追っては、奥義までたどり着けないのです。感覚の世界の厳しい現実です。
 
その証拠に、沢庵宗彭の不動智神妙録を読めば分かります。言葉尻をおっても何のことが書かれているか分からないでしょう。
 
私が原因で余計な差別を生まないため、クライアントから採用面接で使いたいから、心理状態が分かるものを書籍にして欲しいと言われても、都度丁寧にお断りしてきました。
 
したがって、何事にも例外があるということを、あなたもけっして忘れないで頂きたいのです。
その上で、センスを磨いて下さい。センスが覚醒すれば、あとは経験を積むだけです。
 
そのためのヒントをお出しします。以下の項目を、あなたの身の回りの人達を観察することで感じることから始めてください。
 
 
 


 

 女性の心理観察をするための訓練

 
1) 髪が長い、短いの違いで心理状態に違いがある。
 
髪の長さの違いで、行動力に違いがあるか。
 
ここのポイントは、髪が短い女性はボーイッシュだから活動的などと安易に判断すると間違いの元になります。髪の毛が長くても活動的な人は、どういうタイプかを同時に観るからこそ、見えてくるものがあるのです。
 
髪の長さの違いで、発言力に違いがあるか。発言力というと、言葉数の多さだけでなく、声のトーン、声の大きさが、通るか否かということも観察する必要があります。

髪の長さの違いで言葉の遣い方に違いがあるか。
言葉の遣い方とは、例えば、言い回しに特徴があるかということです。相手を気遣い遠回しに言おうとする人か。あるいはストレートに表現する人か。
 
また、髪の毛が長くても、パーマ等、髪型によっても違いがあるか。
複数の視点で観察します。
 
髪の長さの違いで、私服に違いがあるか。
例えば、髪の長さの違いで、スカートをはく確率が多いか。パンツスタイルが多いか。
また、それらの色は、流行に左右されているか。注意深く観察するのです。
 
髪だけを見るのでは無く、髪の長さの違いと、他のものとの関連性を観るのです。
 
 
 
2) 髪の毛の色が黒系か、それ以外の色かで心理状態に違いがある。
 

髪の色が黒系と茶系では、言葉の遣い方に違いがあるか。
これも、髪の長さの違いと同様に、髪の色と言葉の遣い方が違うか。
 
声の大きさ、声のトーンが違うか。話し方はストレートか、遠回しに言おうとするかを観察するのです。

髪の色が黒系と、茶系では、私服にどんな違いがあるか。
上着やブラウスの色との兼ね合い。首回りの宝飾品、ボタンの仕方など着方に違いがあるかなどを観察します。

髪の色が黒系と、茶系では、化粧の仕方に違いがあるか。
 
眉の描き方、アイラインの描き方や口紅の塗り方、ファンデーションの塗り方に違いがあるか等を観察するのです。細かく観察することで、日々の体調の変化や、心理状態の変化も掴めるようになります。心が落ち込んでいるときは、この眉は描けない。
この色の口紅の色は使わないという心理状態が顔には出やすい傾向にあるのです。
 
 
 
3) ファンデーションの塗り方で心理状態に違いがある。
 
 
ファンデーションの塗り方で、独立心が旺盛か、協調性を重んじるか。これらの違いがあるか。ファンデーションを塗る人の心理とはどういうものか。自分を単に美しくするためだけか。注意深く観察するのです。
 
ファンデーションの塗り方で、社交的か、人見知りか。これらの違いがあるか。ファンデーションの塗り方で、表情に違いがあるか。立ち振る舞いに違いがあるか等を注意深く観察します。
 
ファンデーションの色、チークの色で、性格の明るさに違いがあるか。ファンデーションだけでなく、チークの塗り方、選択色で、性格の明るさに違いがあるか。話し方。立ち振る舞い等、注意深く観察します。
 
 
 
4) 口紅の色の違いで心理状態に違いがある。
 
 
口紅の色がローズ系、ピンク系では、独立心が旺盛か、協調性を重んじるか。これらの違いがあるか。口紅の色で、姿勢に違いがあるのか。行動力に違いがあるのか。発言力に違いがあるのか等、注意深く観察します。
 
口紅の塗り方で、社交的か、人見知りか。これらの違いがあるか。積極的思考の際の色、消極的な時の色には違いがあるのか等を、口紅の塗り方にだけ違いを見つけるのではなく、対象となる人の全体を観るのです。
 
口紅の塗り方で、約束事を期間通りにする人か。時間にルーズか。これらの違いがあるか。この場合の塗り方とは、口角も注意深く観察するのです。
 
 
 
5) 爪の長さや、マニキュア色で心理状態に違いがある。
 
 
前の項の1~4のヒントで分かったとおもいますが、最初に観るポイントがマネキュアの色なら、それだけに目を留めるのではなく、そこから全体との関連性をみるのです。これが大事な観察法です。
 
マネキュアの色の違いで、手先の器用さに違いがあるか。
マネキュアの色の違いで、自己顕示欲が強いか。内気な性格か。これらの違いがあるか。
マネキュアを塗らない場合、爪の手入れの仕方に、几帳面な性質か。大らかな性質か。これらの違いがあるか。
 
 
 
6) 靴のかかとの高さの違いで心理状態に違いがある。
 
 
靴のかかとの高さの違いで、私服に違いがあるか。スカートが多いのか。パンツスタイルが多いのか等含め、色の傾向や形状を注意深く観察します。
 
靴のかかとの高さの違いで、仕事の処理時間に違いがあるか。行動力に違いがあるか否か、立ち振る舞い等を注意深く観察します。
 
 
 
7) 洋服が、暖色系(明るい緑色を含む)、寒色系(黒白グレーを含む)かで心理状態に違いがある。
 
ここまで来ると、気づいた人もいるでしょう。
本講義で扱っている調査の方法は、マーケティングセンスを鍛えるだけでなく、セールスの能力も同時に鍛えることになるのです。
 
お客さまに、誰彼構わず声がけするのではなく、声がけのタイミングを計るためにも、注意深く観察します。声をかけて良い人、悪い人。あるいは今は絶対に声がけしてはいけない時間という感覚を、あなた自身が掴むのです。
 
洋服の色の違いで話し方に違いがあるか。話す言葉、話すスピード、声のトーン等に違いがあるか。注意深く観察します。
 
洋服の色の違いで、会話量に違いがあるか。こちらが尋ねる前に、自分のことを話すタイプか。訊いても答えないタイプか。注意深く観察します。
 
洋服の色の違いで活動量に違いがあるか。洋服の色の違いで立ち振る舞い等に違いがあるか。注意深く観察します。
 
洋服の色の違いで、発言力に違いがあるか。クレームをおっしゃるような際、洋服の色の違いで発言の仕方に違いがあるか。
 
あるいは、会議に参加する際に着てくる洋服の色の違いで、発言回数に違いがあるか等を注意深く観察するのです。
 
洋服の色の違いで、独立心が強いか。協調性が強いか。これらの違いがあるか。暖色系、寒色系で違うかを注意深く観察します。
 
洋服の色の違いで、積極的思考か、消極的思考か。これらの違いがあるか。これも、暖色系、寒色系で違うかを注意深く観察します。
 
 
 
8) 持っている鞄の大きさの違いで心理状態に違いがある。
 
 
鞄の大きさで、几帳面な性質。心配性の性質。あるいは楽天的な性質。これらの違いがあるか。
 
鞄の形状の違いで、積極性、消極性の違いがあるかを注意深く観察します。
 
この見極めができないと、宿泊施設のベルボーイは務まりません。お客さまがお越しになり、利き腕を見抜けなければ才能がないと話しています。また、お客さまがもっている大きい荷物が重いとも限らない。あるいは、どの鞄に貴重品が入っているか察する能力が無いと、すぐに失礼になります。
 
先ずは、利き腕がどちらかを、あなたは、瞬時に分かるように観察する力をもってください。
 
 
 
 
より踏み込んでお話しするといった内容は、応用編としてヒントを出します。
 
 
9) しゃべるときの息をはく量によって心理状態に違いがある。
 
 
そもそも、しゃべるときの息の量など気にしたことがある人の方が少ないでしょう。
私のセミナーでも、はじめて聞くという人の方が多いですから、無理はありません。
 
人間は、呼吸の仕方で心理状態が変わるだけではなく、雰囲気も変わります。
 
この項目は、雰囲気改善法を実践編で体得してからでないと本質は理解できないかも知れません。
それでも、大事な観察ポイントです。そのため、項目に入れました。
 
人間は、不安、心配事、恐怖、悲しみというマイナスの感情の時は、呼吸が浅くなります。
逆に、怒りなど興奮状態は呼吸が浅く速くなる。経験的にこれは多くの人が知っていることです。
 
したがって、呼吸の仕方を普段から観察していれば、部下の体調も気づくのです。私が優秀な管理職は、いかに部下を細かく観ているかで分かると言っているのは、こうしたことからです。
 
ただ、女性の場合、多くの方々は息を吸うことが得意ではないことが、弊社の経験で分かっています。
 
呼吸力の差は、男性よりも女性を観察する方が難易度が高いです。そのため、最初は外見上の特徴から観察する方が行い易いのです。
 
 
 
10) しゃべる速度で心理状態に違いがある。
 
 
しゃべる速度の違いも、前の呼吸の仕方に関係しているものです。おっとりした性格の人が、早口でしゃべる確率は低い。これが経験的に皆が知っていることです。
 
ところが、会議中や、クレームを訴える人のしゃべる速度を観察しない人は多くいます。
 
感情の起伏が、しゃべる速度にでているのか否か等、注意深く観察するのです。
 
 
 
11) 歩く速度によって心理状態に違いがある。
 
 
のんきで、大らかな人が速く歩く確率は低い。田舎暮らしで、大らかな人生を生きていると、東京で人の流れにのれないということは見聞きされていると思います。
 
普段速く歩く人が、何か心配事や不安があると無意識に歩く速度が遅くなる。これも簡単に想像できると思います。
その上で、普段どのように歩いているかを観察します。
 
例えば、乗換が多い人がいる駅構内と、終着駅では平均的な歩く速度に違いがあることは想像がつくと思います。
 
この場合、自動車の場合と同じく、状況に応じた歩く人の心理を計算に入れないと、看板すら目に入らないと言うことがあります。これはロードサイドと同じです。
 
特に、男女では脳の情報処理の違いで、目にはいりやすいものが違うと科学的にも言われています。
 
なぜなら男女では、有史以来生活スタイルの違いで脳の使い方に違いがあるからです。
そのため、看板の置くところや、サイン文字の大きさに違いが必要なのです。
これが実践的ノウハウと言われる領域になります。
 
簡単に言うと、冷蔵庫内をみて捜し物をしているのは男性だけ。
景色を見て目的物を見つけられないのは、女性の方が多いということです。
焦点の合わせやすさにも男女の差があるのです。
 
ただしこれは、男女脳差であるので、性差とは一致しないことが現実にはあると思われますので、差別にならないように注意してください。
 
したがって、ただ歩く速度が速いか否かが重要なのではなく、歩くスピードから何を観ようとするかが大事になるのです。
 
 
 
12) 姿勢によって心理状態に違いがある。
 
 
最後になると、姿勢だけを観れば良いと考える人はいないでしょう。姿勢が良い悪いで心理状態に違いがあるかを観るのですが、最後ですから、実例をお話しましょう。
 
コールセンターで何百人ものオペレータが、ヘッドセットをつけ顧客対応しています。このような時は一人一人観察することは、現実的に難しいです。
しかし、正しい経験を積むと、次のことが解る様に成るのです。
 
電話相手のお客さまが無理難題を言っている。あるいは、丁寧に説明してもコミュニケーションが取りにくい。あるいは、クレーム対応中。これらの状態になると、女性のオペレーターの多くは、前かがみになります。
 
本能的に内臓を守ろうとするからかは解りませんが、顔を上げて応対するようなことは、ほとんどありません。
 
男性の場合は、弱ったときや困ったときに、天井を見るような仕草をすることはありますが、女性は、ほとんどありません。
 
長時間、女性オペレーターが前かがみで顧客対応している場合、助け船を出してあげるのも管理する側の配慮なのです。
この配慮がない。あるいは、配慮できる能力がない人が管理職やスーパーバイザーのコールセンターは、離職率が高い。そういって、過言ではありません。
 
だからこそ、姿勢を観察するということは、姿勢が良い悪いというような単純な観察では役に立たないのです。人間は、心配事や不安があるときは、胸を張れない生き物だということ。逆に勇んでいるとき前向きなときは、天を仰ぎ見たくなるのです。心理状態で姿勢は変わる。これを、肝に銘じて注意深く観察します。
 
 

 


 

 男性の心理観察をするための訓練

 
 
1) 髭の生やす場所で心理状態に違いがある。
 
 
髭も、注意深く観察すると、髭の伸ばし方や髭を生やす場所で、心理状態に違いがあるか。観察します。
 
鼻の下だけの髭の人は、プライドが高いか低いか。立ち振る舞い等に違いがあるか。
顔全体に髭を生やす人の行動は、ゆるやかか。素早いか。
あご髭を生やす人のライフスタイルは、どういう状態か。また人柄はどういうタイプが多いか。
不精髭の人と、不精髭のように見えてオシャレに感じる人は何が違うか。着衣に違いが出ているか。
 
これらを参考にして注意深く観察するのです。無論、あなたしか感じない項目に着目して観察しても良いのです。
 
 
 
2) シャツの着方で心理状態に違いがある。
 
 
シャツがしわくちゃでも気にしない人、シャツにアイロンがかかっていないと落ち着かない人の違いとなれば、多くの人は経験的に何が違うか。どこが違うか、容易にイメージできると思います。
 
あるいは、シャツがズボンから出ている人と、いつも入れていないと気が済まない人とでは、行動に違いがあるか。この違いも、簡単にイメージできると思います。
 
人は何気なく、普段から他人の素振りを見ています。だからこそ、意識してみないとみえないものがあります。
 
首回りの襟の余裕の違いで、仕事のスピードに違いがあるか。
シャツの第一ボタンをしめない人と、しめる人では何に違いがあるか。
夏期に長袖のシャツの袖をまくる人と、半袖のシャツを着る人では、行動力に違いがあるか。
シャツの色によって、心理状態に違いが出るか。
 
これらを参考にしながら注意深く観察します。
 
 
 
3) ベルトのバックルの位置で心理状態に違いがある。
 
 
ベルトのバックルの位置は、正面か横を向いているかしかありません。したがって、観るところは簡単です。
 
ここでの問題は、なぜ私がベルトのバックルの位置で心理状態に違いがあるかを、調査項目に入れたか。その理由が、「分かるか」ということなのです。
 
この点を意識して注意深く観察してください。
 
 
 
4) 持っている鞄で心理状態に違いがある。
 
 
男性の場合、女性よりも外出時の鞄の形状は豊富にあります。それは、特に通勤時に表れます。
 
アタッシュケース、ブリーフケース、ボストンバック、バックパック、トートバッグ等があります。
 
問題は、鞄の形状で職種の違いが生まれるか。あるいは、鞄の形状の違いで、仕事の進め方に違いがあるかを、注意深く観察するのです。
 
鞄の形状の違いで、仕事に対する効率性が変わるか。期日を守る物堅い性質か。大らかな性格か。あるいは、自由奔放を優先する性格か。
 
鞄の形状の違いで履く靴に違いがあるか。あるいは、衣服に違いがあるか。
 
これらを注意深く観察します。
 
 
 
5) 履いている靴の種類で心理状態に違いがある。
 
 
多くの人は、女性と異なり、男性の場合、かかとの高低より、最初に目が行くのはキレイか、汚れているかだと思います。そして、ビジネス向けの革靴であれば、手入れが悪い人の印象が悪いのは、今も昔も変わらないかも知れません。
 
問題は、オシャレと言われている男性は、なぜ靴に心が向くのか。その理由です。
なぜ足元が、大事だと思うのか。
靴の形状や、靴の状態で心理状態に違いがあるかを観ます。
 
そして、仕事や遊び時での行動力に違いがあるか。衣服に違いに出ているのか。これを注意深く観察します。
 
 
 
6) 耳回りの髪型で心理状態に違いがある。
 
 
1から5の項目で、既に気づかれたかも知れません。観察の仕方は、あなたのオリジナルで構いません。少しでも多くを感じることが訓練になるのです。
 
耳回りの髪型とは、耳に髪がかかっているか。耳に髪がかかっていない。あるいは、短く刈り上げているか。揉み上げは長いか。短いか。これらの違いが、仕事上の行動力に違いを生じさせているか。
 
あるいは、社交性や協調性に違いがあるか。時間感覚は真面目で実直か否か。
これらを参考にして注意深く観察します。
 
 

7) 髪型で心理状態に違いがある。
 
 
髪型も前項目6同様です。ボサボサに見える髪型でもファッションか。ズボラかで違いがあることは、多くの人が経験的に知っています。
 
問題は、髪の毛をキレイにセットする心理とは、何に表れるのかを観ることです。
 
次のケースは、差別にならないように、必ず注意してください。50歳以上で髪の毛が薄い男性と、カツラを除き、ふさふさな髪の人では、性格のタイプに違いがあるか。決断のスピード、物事の進め方に違いがあるかを観ます。
 
男性の場合は、短髪を好む人。長髪を好む人に分かれます。
 
なぜ日本料理の職人は短髪が多く。洋食のシェフには少ないのか。
あなたは、理由が分かりますか。
 
恐らく心理学の本でも見ない限り、答えを知らない人の方が多いでしょう。
 
知らない人が多いものこそ、マーケティングセンスを磨くことが大事で有り、マーケティング調査の意味が高まるのです。
 
髪の長さによって、ライフスタイルや、ビジネススタイルに違いがでるのは、なぜなのか。
 
あなたなりの答えを探す。これが訓練です。無論、間違っても良いのです。想像し、仮説をたて、それを検証する。その繰り返しの中で、誤りに気づくこともマーケティングセンスを高める訓練になります。
 
このように、内面的な部分も同時に観察できるようになると、マーケティングセンスの覚醒も近くなります。マーケティングセンスの覚醒こそが、心眼観察ができるということになるのです。
 
 
 
8) 歩く速度で心理状態に違いがある。
 
 
速く歩く人は、積極的だと思う人は多いでしょう。経験的に知っていると思います。
 
問題は、なぜ早く歩けるのか。それは、積極的思考だけでなく、土地勘がる。目的が明確にあることが体現されています。
 
心配事や不安、捜し物があるときは、速く歩くことはできなくなる。
これらを観察することは、ここまでくると既に簡単だと思われるでしょう。
 
問題は、歩く速度は観察する場所で、見方が変わると言うことを頭に入れておくということです。
 
ただ単に歩く速度が大事なのではありません。
 
駅の構内、一般道の歩道内、ショッピングモール内、オフィス内。環境によって歩く速度で何が違っているのか。これを注意深く観察するのです。
 
 
 
9) ネクタイの締め方で心理状態に違いがある。
 
 
ネクタイの締め方も、だらしない人、キチッとしている人。この程度の違いなら、訓練無く誰でも分かります。
 
問題は、締め具合と、色で、何が違っているのかを観るのです。
 
ネクタイの締め方も、一見きちっとしめているようで、正装の締め方を知らない人だと感じることがあります。
その人が、もし高級小売店や、紳士服売場の人なら、顧客は無意識に購入しようと思わない。この無意識に何を感じるのか。その理由が、大事です。
 
 
別の角度で話しをします。
ネクタイが曲がっていると、なぜだらしなく見えるのか。
恐らく理由はなく。ネクタイは真っ直ぐでないといけないと、習慣的に多くの人が思っているからでしょう。
 
問題は、ネクタイが曲がっていても気にならない人と、人に会う前に必ず整えようとする人では、普段から何に違いがあるのかを、あなたが知っているかです。
 
また、暖色系のネクタイを多くしめている人と、寒色系のネクタイを多くしめる人では、行動力に違いがあるか。社交性や協調性に違いがあるか。
 
赤いネクタイを好む人と、グレー系や、茶系色のネクタイを好む人では違いがあるか。
自己顕示欲や、消極性といったことが体現されているか。
これらも注意深く観察します。
 
 
 
10) 姿勢で心理状態に違いがある。
 
 
女性同様、男性の場合も心理状態で、姿勢に違いが生まれます。
今、あの人は勇んだ状態か、沈んだ状態か。積極的思考中か、消極的思考中か、悲観的思考中か。姿勢が良い悪いという単純な姿形ではなく、雰囲気も一緒に注意深く観察するのです。
 
雰囲気もという点が、最大のヒントです。
 
 
 
 
 
より踏み込んでお話しするといった内容も応用編としてヒントを出しましょう。
 
11) 言葉の遣い方で心理状態に違いがある。
 
 
ストレートで表現するタイプ。回りくどいと感じる言葉遣い。誰に対しても敬語で話すタイプ。敬語を使わず、誰とでも距離が近いと感じるタイプ。言葉の遣い方で立ち振る舞い等に違いがあるか。行動力に違いがあるか。先ず肉眼観察を行います。
 
その上で、観察のコツを掴んだら、もう一歩踏み込んで観察して欲しいことがあります。
それは、言葉が丁寧でも好かれない人の雰囲気。言葉が乱暴なのに人望がある人の雰囲気。これらは、何が違うのか。肉眼観察で原因を探してみて下さい。
 
 
 
12) 食べる速度で心理状態に違いがある。
 
 
食べる速度も、朝食、昼食、夕食で見方は違います。また、食べる場所でも違いがあります。
職場の場合は、昼食を目にすることが多いでしょう。昼食を食べる速度と仕事のスピードに共通点があるか否か。行動力に違いがあるか。注意深く観察してください。
 
以前、日本料理の職人の採用試験で、食事をする姿で決めると聞いたことがあります。
食事中の箸の使い方で、手先の器用さを見て判断するからだそうです。
これも、経験的に得た、独自の採用ノウハウです。
 
あなた独自の観察ポイントが生まれることが、マーケティングセンスを鍛える上で非常に重要になります。
 
他者から、簡単に盗まれないものがある。それは、知識や技術ではなく、センスだということ。一流と呼ばれる人達の仕事ぶりを観て学びました。
 
例えば、同じレシピでも作り手によって、美味しさが変わります。
同じ楽譜でも、人によって奏でる音が変わり、感動が違う。
これらの例で、誰でも私が言うことの意味が分かるはずです。
 
あなたも独自のセンスを積んでください。そして、あなたがいなくては困ると言われる存在に、是非なってください。
 
 
 
13) 手のツヤで心理状態に違いがある。
 
 
職種によって手のツヤ等に違いがあるか。
心理状態に違いで、手に差が出ているか。
 
細かい仕事に向く人の手というものはあるかなど、注意深く観察するのです。
そうすると、見慣れた手でさえ違って見えてくることがあります。
 
 
 
14) 腕時計で心理状態に違いがある。
 
 
腕時計も、最近は携帯電話と繋がり健康管理もできるスマートウォッチが出てきています。そのため、高価な時計、安価な時計という区別では収まらなく成ってきています。
 
ビジネスマンは、スマートウォッチをしていることの方が増えていますが、スマートウォッチをしている人のニーズは、簡単に分かるでしょう。
 
ここでは、普通の腕時計を対象にします。
 
オシャレな時計をしようとする心理と、立ち振る舞い等に違いがあるか。仕事に対する効率性や処理速度に関係があるか。時間に正確に動く人か等、注意深く観察します。
 
ネクタイで気づかなかったことが、腕時計を観て気づく。あるいは、髪型で気づかなかったことが、腕時計を観ようとして、ふと目に入った爪で気づくということがあります。
これが、大事な感覚なのです。1箇所だけでは見えなかったものが、複数箇所観ている間に、気づく。この現象がマーケティングセンスを高めるポイントになります。
 
 
 
15) 人前で話す前に行う呼吸の仕方で心理状態に違いがある。
 
 
この項目は、現時点では、非常に難しいです。しかし、難しいですが、商人道義塾の講義では非常に重要な項目の一つのため、最後にお話しましょう。
 
女性の場合と、男性の場合では同じではありません。また、個人差もあります。例外を見抜く力がない内は、判断も非常に難しい内容だと、先に言っておきます。
 
私が、コンサルティングやセミナーで言うことですが、男性管理職の場合、人前で話すとき、呼吸の浅い人は、リーダーには向かないと話します。
 
なぜなら、男性は呼吸力の差が、説得力の差になるのです。
したがって、人を導く職制の人が、呼吸が浅いと言うことは、指導力も弱い。影響力も弱いということです。他者を巻き込む力が弱くてリーダーになれる人はいません。
この現象を、私は分かっているのです。
 
この感覚は、言葉にすることが難しいです。
しかし、実践編の雰囲気改善トレーニングで、その一部は理解頂けると思います。
 
塾生の方々には、いかに訓練して体得してもらうか。その方法論を模索中です。
これから先、塾生の方々の様子と要望を踏まえて考えていこうと思っています。
 
 
最初は、呼吸の仕方といっても分かりにくいので、声のハリ、立ち振る舞い等に違いを感じ注意深く観察してください。じっと立って話す人、身振り手振りで話す人。肉眼観察でできるところからはじめます。
 
呼吸力の差は、私だけが知っていることではなく、全ての人が本能的に知っていることです。注意深く観察することで、あなたも気づかれるかも知れません。
 
簡単に補足すると、呼吸力の差とは、深呼吸すれば身に付く。あるいは腹式呼吸で行うものだという程度の認識では、一生分からない領域の話です。
 
武道などを子供の頃からされ、自分の体の状態に敏感な人が分かるということはあります。
 
例えば、今日は自分の体が、いつになく軽く感じる。あるいは相手が軽く感じる。または、竹刀がいつもより伸びて相手に届くような気がする。
 
感じ方は、人それぞれですが、体が敏感な人でないと気づかないかも知れません。
 
全く違う角度から話すと、自分の気配を意識的に消せる人は、その逆である気配を感じることができる。自分の気配の大きさを感じることができれば、私の言う呼吸力の差を正しく理解できるかも知れません。
 
 
直接、私が呼吸の仕方をご覧に入れれば、できる人はその場でできますので、呼吸の仕方自体は難しくはありません。しかし、呼吸の仕方を覚えても、呼吸力が生じるかは。各人の日頃の生き方に左右されます。
 
 
大事なことは、仮に一度でも気づいたなら、あなたが人前で話すときは意識的に実行するのです。これが、説得は話術ではなく、熱意という本当の意味です。
 
いかに知識が豊富でも、頭が良くても、他人の心に入る言葉を発する力がない人は、指導者にはなれない。歴史からも学べるはずです。
 
この現象を実感できたとき、あなたの指導力は格段に上がります。
 
これが、商人道義塾の講義は単なるテクニック論ではないと、私が話す所以でもあります。
 
是非、諦めず訓練してください。
マーケティングセンスは、他者に興味を持ち、他者を喜ばすことが好きな人なら、必ず体得できます。
 
今までと違った見方、意識、これらの幅が広がるだけで、心象風景も、実際の景色も変わります。
 
今までと変わって見えるようになったなら、それはマーケティングセンスが高まった証しです。
 
心理学の本や大脳生理学の本で、テクニックを得るのではなく、あなたの身の回りで生じている現象から、あなたの感覚を使って掴み取るのです。
 
それこそが実戦実技の世界で役に立つ能力になるのです。
 
 
 
 
 
これで講義を終わります。